ミントはとても丈夫で初心者の方でも育てやすいハーブです。
適切な環境下だと、グングン増えて増え過ぎて困ってしまう程に成長します。しかし、適切な環境でなければ、意外と枯れてしまったり成長も弱々しいものになってしまうこともあります。
そんなミントの育て方について初心者の方が注意すべき点やコツを園芸販売歴14年の私が解説していきます。
ミントとは?

- 種まき期 4~6月 9~10月
- 植えつけ期 3~6月 9~10月
- 花期 7~8月
- 収穫期 花 7~8月 葉 3~11月
- 挿し木期: 4~6月 9~10月
- 株分け期 3~6月 9~11月
- 学名 Mentha spp
- 科名 シソ科
- 分類 耐寒性多年草
- 別名 ハッカ セイヨウハッカ
- 原産地 ヨーロッパ 北米
- 草丈 10cm~100cm
- 使用部位 葉 花 茎
- 花言葉 美徳
- 効能 鎮静 鎮痛 健胃 消化促進 発汗 強壮 殺菌 抗菌 消臭 解熱 消炎 冷却 など
ミントについて

ミントはスーッとした香りで清涼感があり、様々な料理やお菓子に使われています。料理以外にも虫よけ効果を利用したり、入浴剤やクラフトにしたりと様々な場面で大活躍です。
ミントは生育が旺盛で育てやすいものの、地下茎が伸び過ぎて他の植物を枯らしてしまうほど増えてしまう場合もあります。
ミントといっても多数の品種があります。現在は600を超える品種があり、主にペパーミント系とスペアミント系に大別されます。
ペパーミント

すっきりとした強い香りで清涼感があります。淡い藤色をおびた小花を咲かせます。ブラックペパーミントや斑入りのペパーミントもあります。
スペアミント

しわの深い葉が特徴です。ペパーミントよりクセが無くマイルドな香りで料理などに使いやすい品種です。ハーブティーやお菓子の飾りつけなど様々な場面で利用できます。花色は白~淡い藤色をしています。
アップルミント

白い毛に覆われた丸みのある葉が特徴。青りんごのような香りを持っています。花色は白色。甘いリンゴのような香りを生かして料理やポプリなど幅広く利用できます。
パイナップルミント

アップルミントの斑入り葉品種。葉の緑に白や淡黄色の斑が入っています。甘くフルーティーな香りです。他のミントより生育が緩慢なので、(ミントの中ではですが)寄せ植えにも向いています。
ストロベリーミント

イチゴの香りがする筆者オススメのミントです。ハーブティーやデザートに飾るとイチゴの甘い香り
を簡単にプラスすることが出来るので重宝しています。
ミントの育て方

ミントは日なた~半日陰で育てましょう
ミントは基本的には丈夫で育てやすいハーブです。しかし、乾燥には少し弱い面があります。また、日光が強すぎると葉が硬くなってしまいます。夏場は直射日光は避けて半日陰の場所で育ててあげると良いでしょう。
種から育てる場合

ミントの種は小さくて細かいです。発芽適温は20~25℃です。
発芽までは直射日光の当たらないところで管理しましょう。
種まき後7~10日程度で発芽します。
双葉が開いたあとは、しわのある本葉が出てきます。そのころに間引きをしましょう。葉が大きいしっかりした苗を残す、またはポリポットなどに移植しましょう。
間引き後は少し日の当たる場所や半日陰で育てましょう。葉が5~6枚程度になれば鉢やプランターなどに植えつけて育てましょう。
~ハーブの種まきについて詳しくはこちら~
ミントは鉢 プランターで育てよう

ミントは鉢やプランターで育てるのがオススメです。
ミントは地下茎でどんどん増えるため地植えをしてしまうとすぐに増えてしまって手に負えなくなってしまうことも…
地植えをする場合には広い場所や他の植物を育てていないところに植えましょう。
~プランターについて詳しくはこちら~
ミントにオススメの土

ミントには市販の『花と野菜の土』もしくは『ハーブ専用の土』を使うのがオススメです。
ミントはあまり土質を選ばないので神経質にならなくても良いです。
ただし、乾燥を嫌うので水持ちの良い土の方が良いです。市販の土に『赤玉土 小粒』を1割程度混ぜてあげるのも良いです。
~土について詳しくはこちら~
ミントの肥料

肥料は控えめにあげましょう。
肥料をあげ過ぎると香りが弱くなったり、害虫発生の原因になります。
元肥(植えつけのときにあげる肥料)は緩効性肥料(ゆっくり長く効く肥料)を入れてあげましょう。市販の土は肥料入りのものが多いので肥料入りの場合は元肥を追加する必要はありません。
追肥(植えた後に追加であげる肥料)は春さきや秋の初めに緩効性肥料を少量(ひとつまみ)あげる程度で良いでしょう。または液体肥料をこちらも春さきや秋ごろに薄めに週に一回程度あげる程度で良いでしょう。
~園芸の肥料について詳しくはこちら~
ミントの水やり

ミントはハーブの中では乾燥に弱いです。
土が乾ききる前に水をたっぷりとあげましょう。地植えでも乾燥している場合には水やりしましょう。
ミントの夏越し

葉っぱが混みあっていると蒸れの原因になります。夏前にガッツリと切り戻しを兼ねて収穫してあげましょう。その方がまた、新しい葉をたくさんつけていっぱい収穫できますよ。
~ハーブの夏越について詳しくはこちら~
ミントの冬越し

ミントは耐寒力があるので冬を越すことが出来ます。ただし、冬場は地上部分は枯れてしまいます。しかし、地下部分は生きているので勘違いして撤去してしまわないようにしましょう。冬に枯れてしまったら地表部分でバッサリと切ってあげましょう。(切り戻し)春先には、また芽が出てきますよ。
ミントの寄せ植え

ミントは繁殖力が強すぎるので寄せ植え向きのハーブではありません。
地下茎でどんどん増えるので他の植物のスペースを奪ってしまいます。寄せ植えは基本的には避けた方が良いでしょう。どうしても寄せ植えをする場合には土の中にプラスチックの板などを入れて仕切りを作ってあげると増えにくくすることが可能です。
ミントの増やし方

ミントは挿し木や株分けで簡単に増やすことが出来ます。水差しといって水に刺しているだけでも発根させることが出来ます。
挿し木 水差し
挿し木をする場合は茎の先端から10~15cm程度を切り取ってしまいましょう。葉っぱを数枚残して必ず節の部分が入るようにしましょう。節の部分から根っこが生えてくるためです。
そのまま土か水に刺してあげると根が生えてきます。(土や水に刺す部分の葉は取り除きます)
根っこが出た茎を育てたいところへ移植するか、そのまま育ててあげましょう。しばらくは直射日光が当たらない、風通しの良い日陰で管理してあげましょう。
コンパニオンプランツとして

サラダバーネットやボリジと相性が良いです。また、ラズベリーの風味を増したり、アブラナ科のキャベツやブロッコリーにつく蛾を予防します。ローズマリーやストロベリーの成長は阻害してしまうので近くに植えないようにしましょう。
ミントの使い方
ハーブティー

フレッシュの葉に熱湯を注いだティーは、風邪のひきはじめや胃の不調時に飲むと効果があります。また、ほかのハーブとも合わせやすくブレンドティーにするのもオススメです。
料理 デザートに

ミントは料理やデザートに大活躍です。清涼感がありいろんなものを爽やかにしてくれます。デザートの飾りつけに添えるだけでもオシャレさを演出してくれますよ。うちでは砂糖漬けにして食べるのがお気に入りです。
入浴剤やサシェとして

生やドライの花や葉を入浴剤にするとスッキリとした清涼感とリラックス効果があり、お風呂上りにスッキリできますよ。
乾燥させた葉をサシェにしてクローゼットなどに入れれば爽やかな香りと共に防虫効果が期待できます。
まとめ

以上ミントについて解説させていただきました。
ミントはとても丈夫で育てやすく初めて植える植物としてもオススメです。
清涼感のある爽やかな香りで、料理やお菓子はもちろん、入浴剤やサシェや天然の虫よけとして生活の様々なシーンで活躍してくれます。
ぜひ、ミントの栽培にチャレンジしてみてください。
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